当院のむし歯治療
大切な歯を極力削らないために当院が行っていること
当院では歯をできるだけ削らないために、拡大鏡(ルーペ)を使用した治療を行っています。肉眼で見たときと拡大鏡で見たときでは全く異なります。
名前のとおり拡大鏡を使用した方が治療箇所を拡大して見ることができるので、当然こちらの方が患部のみを削り取る「精密」な治療を行うことができます。
拡大鏡のおかげで、歯を最小限のみ削ることが可能になりました。 また、この拡大鏡はむし歯治療の時だけでなく他の治療の際にも使用することで、全ての治療で「精密」かつ「丁寧」な治療を行うことが可能です。
むし歯の進行度に合わせた治療内容
むし歯は急速に進行する病気ではなく、長い年月をかけて少しずつ進行していきます。初期段階を見逃してしまうと、悪化する一方です。一度悪くなってしまった歯は元に戻ることはないという認識を持つことが大切です。
歯科医院では、むし歯の進行度に合わせてそれぞれ【CO→C1→C2→C3→C4】という呼び方でむし歯の進行度を表現しています。
ごく初期段階のCOであれば、適切な処置を行えば後は経過観察で歯を削らずに再石灰化(自然治癒)させことが可能です。 しかし、それ以降のC1~C4になると歯科医院での治療が必要になります。
C1:エナメル質が溶け始め、歯の表面に穴があいた状態
C1のむし歯の初期段階になると歯科医院での治療が必要になりますが、むし歯になった部分を除去し、プラスチック(レジン)を詰める1回の処置で治療が完了します。
C2:むし歯が象牙質にまで進行した状態
C2の段階になると冷たいものを摂取した時に歯に違和感があるようになります。
この段階であれば、まだ歯を削る量はできるだけ少なく済ませることができます。また、状態にもよりますが治療回数も2回程度で終わります。
C3:むし歯が神経まで進行し、歯がかなり失われた状態
C3までくると、C2の時よりも自覚症状がかなり強く出てきます。C3以降になると、むし歯が神経に達しているため、一般的な治療法としては神経を除去する処置が必要になります。
神経を取った後はかなり歯がもろくなるため、被せ物(クラウン)を装着することになります。治療回数は5~6回かかります。 また、神経を除去する場合、肉眼では見えない部分を根気よく治療していかなければなりません。
そのため、C3以降の治療はとても長い治療期間が必要になります。 つまり、治療で痛い思いをするのが嫌だからといって治療を先延ばしにしてしまうと、さらなる大きな痛みと長期に渡る治療という、患者さまにとって一番負担の大きな状況になってしまいます。
C4:歯の根っこしか残っていない状態
残念ながら、ここまで進行してしまった場合は基本的には歯を残すことはできません。
しかし、周囲の骨や歯根の状態によっては歯を残す治療も可能な場合があります。治療回数は7~8回程度かかります。この状態になっても諦めず、まずは一度ご相談ください。
※C4までむし歯が進行すると、今まで感じていた痛みが嘘のように感じなくなります。
こうなると、「痛みがなくなったから歯医者に行かなくていいや」と考える方が多いと思いますが、その考えはとても危険な考えです。この場合、痛みがなくなったのは歯の神経(歯髄)が死んでしまったためです。細菌はその間にもどんどん奥深くへと進んでいきます。
そのまま放っておくと、最悪の場合には「顎骨骨髄炎」や「口底蜂窩識炎」といった命に関わる病気にかかる場合がありますのでご注意ください。
むし歯になる原因
むし歯になる原因は一つだけではありません。複数の要素がいくつか重なって発症すると言われています。
むし歯は、原因となる要素を取り除くことで発症を抑制することができます。むし歯は予防することで発症や再発を防止することが可能な病気です。
以下の要素を知り、むし歯予防に役立てましょう。
むし歯菌
お口の中の歯垢(プラーク)や歯石には無数のむし歯菌が潜んでいます。
歯垢(プラーク)や歯石がお口の中にある状態が長時間続くと、むし歯になりやすくなります。歯垢や歯石をしっかりと除去することでむし歯を防ぐことができます。
糖質
むし歯菌は、食べカスに含まれる糖質をエサにして酸をつくりだし、その酸が歯を溶かしてしまいます。歯みがきなどで食べカスを洗い流すことでむし歯を防ぐことができます。
歯質
もともとむし歯に弱い歯質だったり、唾液の分泌量が少なかったりすると、お口の中は酸性に傾きやすくなります。
お口の中が酸性の状態が長く続くと、むし歯になりやすくなります。フッ素塗布などにより、むし歯に強い丈夫な歯をつくることは可能です。
むし歯予防に最も有効なのは、毎日の歯みがきによるセルフケアと、歯科医院で定期的にプロによるケアを受けることです。
ご自宅でのセルフケアに加え、定期的に歯科医院にて歯のクリーニングやフッ素塗布を受けるようにしましょう。
当院が心がけている治療
できるだけ痛みのない治療、天然歯を少しでも多く長く保つために
ある調査によると、保険が適用される詰め物や被せ物の寿命は2.8年なのに対し、自費による詰め物や被せ物の寿命は8年、定期メンテナンスを受けている自費の詰め物や被せ物の寿命は19年を超えるという調査結果が出ています。
この結果からもお分かりいただける通り、保険・自費共に詰め物や被せ物を一生使い続けることは不可能と言えます。さらに、せっかく高いお金を払って治療をしても、生活習慣や自己意識の改善をしない限り再発を繰り返し、その度に歯を削る治療を受けることになると、残りの天然歯もどんどん少なくなってしまいます。
T-ONE歯科クリニックでは、天然歯をできるだけ残せるよう、極力削らない・抜かない治療「MI(最小限の侵襲)治療」への取り組みを行っております。さらに残りの天然歯を長く保てるよう、今以上に削らなくて済むよう、治療後の予防ケアやメンテンナスで患者さまの歯を生涯サポートいたします。
痛みや身体への負担に配慮
当院では、麻酔を行う際の痛みをできるだけ軽減できるよう、表面麻酔を使用しております。
また、歯肉の切開が必要なほど進行してしまったむし歯の治療には高周波電気メスを使用し、切開時の出血や歯周組織へのダメージも極力抑えます。
「歯医者の治療は痛い」というイメージを払拭するため、患者さまの気持ちに寄り添い、細部にまで配慮した治療を行うことはもちろんのこと、治療設備も充実させ、できるだけ痛みを軽減した治療を行えるよう最善を尽くしております。
患者様のお口の中の傾向を把握するための唾液検査を実施
当院では、より患者様のお口の中の傾向を把握するために唾液検査を実施しております。